突き板(つきいた)とは
突き板とは、一枚板の「無垢材」とは違い、天然の木材を0.2〜0.6mm程度薄くスライスしたものです。化粧材として、突き板を合板やMDF、パーティクルボードなど比較的安価な木材の表面に貼付けることで、まるで無垢材のような高級感のある仕上がりになります。主にコストの削減のために家具やフローリング材などに用いられ、無垢材に比べて大幅に廉価なのが特徴です。
しかし、全てが廉価だというわけではなく、ウォールナットやヒノキなど、希少価値の高い木材の突き板であればそれなりの価格で出回っています。
利点
前述したように、薄くスライスしたものを木材に貼り付けて使用するので、一枚板の無垢材に比べてかなり廉価、それでいて高級のある仕上がりになります。また、無垢のようには反りが発生しにくいことや、仕上がりが均一なこと、重量が軽いことなどの利点もあり、業者によってはあえて無垢材ではなく突き板が使用されることも少なくありません。また、貴重な資源を無駄遣いしないので、エコの観点からも注目されています。
欠点
無垢材のように、使い込むほどに出てくる深い味わい(「経年変化」と呼ばれます)はほとんどありません。また、木目は均一ですが、見方によっては機械的。フシなどの自然本来の表情を楽しむことはできません。ずっしりとした無垢材の重量感を味わいたい方にもあまりおすすめできません。また、見る人が見れば突き板か無垢材かは一目で分かります。ホンモノ志向の方には不向きでしょう。