THE FAMOUS PLACES FOR FURNITURE PRODUCTION
気候や土地柄、その歴史などによって家具産業の発展している地域とそうでない地域があります。ここでは日本国内でも特に有名な家具の産地について説明をしています。
北海道(旭川市周辺)
北海道のほぼ中心に位置し、夏と冬との寒暖の差が激しいことでも有名な地域。旭川市や東川、東神楽を中心としたブランド「旭川家具」はあまりに有名。家具の材料となる森林資源は豊富で、特にデザイン性にこだわっており、およそ半世紀に培われたクラフトマンシップ(職人芸)がいまなお受け継がれています。また、多くのデザインは洋風で諸外国からの受けもよく、近年世界中で注目されてきています。
主なメーカー
宮田産業、山室木工、加藤木工、アルフレックスジャパン、匠工芸、よしの工芸、工房まみあな、カンディーハウス、ソファ工舎、山岡木材、古経コスモ、コサインなど
静岡県(静岡市、島田市、焼津市、藤枝市など)
山や海などの自然に囲まれ、豊富な食材でも人気の静岡。家具では静岡市、島田市、焼津市、藤枝市を中心としたメーカーによる「静岡家具」が有名です。特にドレッサーやリビングボード、サイドボードなどは特に有名で、漆塗りの技術を活かした茶箪笥や仏壇など、古くから伝わる日本の伝統を重んじるブランドです。
主なメーカー
インテリアワールド、市川木工、MKマエダ家具、吉蔵、起立木工、金鱗彫刻工芸、クラフトコンサート、久和屋、神谷家具、藤原木工、ケンホープ、杉本家具、松永家具、創房荻須、ヤマカ産業、マルミヤなど
岐阜県(高山市周辺)
「飛騨家具」といえば、「飛騨の匠」と称されるほど高度な加工技術。本格的な生産が始まった大正時代からの伝統と革新を重んじる歴史のあるブランドです。その中でも卓越された無垢材の曲げ木技術が全国的に有名。国内だけではなくパリやロサンゼルスの展示会などにも積極的に参加し、「日本の美」と「飛騨のこころ」が海外からも多くの支持を得ています。
主なメーカー
イバタインテリア、オークヴィレッジ、柿下木材工業所、柏木工、雉子舎、キタニ、木馬舎、シラカワ、日進木工、飛騨産業、仏壇工芸ほりお、木童工房など。
広島県(府中市周辺)
広島県の東南部内陸地帯に位置し、東京の府中と区別するために「備後(びんご)府中」とも呼ばれる地域。そんな府中市周辺で生産される「府中家具」は婚礼家具などの収納家具をメインにとても有名です。良質な材木を原木の状態から厳選し、素材の良さを最大限に活かす技術に長けており、また、「Re-Born」をテーマに桐の洗い直し、アンティーク家具の再生、前板材の再利用などのリサイクル事業にも力を入れています。
主なメーカー
中居木工、ミヤタ、土井木工、佐々木木工、皿田木工、門田家具、宇野木工、森本木工、松岡家具、若葉家具、高橋工芸、栗根家具、相互工芸、東洋美術家具など
徳島県(徳島市周辺)
山地が多く、水量の多い河川が豊富。そんな徳島県は徳島市周辺にある「徳島家具」の特徴は「TIP(トクシマ•インテリア•プロダクツ)」とも呼ばれるブランドにあります。ドレッサーを中心に有名で、中でもその塗装技術は一級品。曲線の美しさや、杢張り(もくはり)と呼ばれる丸太を極薄にスライスしたものを有効利用する技術にも全国各地から注目されています。
主なメーカー
冨士ファニチア、宮崎椅子製作所、本林家具、KITA CRAFT、中山家具、秋月木工、北島製作所など
福岡県(大川市周辺)
家具や建具で全国的に有名な福岡県大川。日本一の生産高を誇り、1987年にはイタリアの家具の産地ポルデノーネ市と姉妹都市提携。毎年春には約200社が集まる「大川木工祭り」が開催されるほど。多種多様な家具の生産が盛んで、その中でも特に有名なのは「箱物」と呼ばれるチェスト類や食器棚です。
主なメーカー
アルファタカバ、エイゼントレイディング、大川ベッド工業、岡製作所、一龍木工、インテック、ウッドサークル、エトウ、大川椅子、河野工芸、喜多製作所、古賀、九銘ハウジング、古典木工、生松工芸、佐藤工芸、シギヤマ家具工業、自然工房、園田産業、たかやま、高野木工、立野木材工芸など